福井県越前市安養寺町の人工巣塔で生まれた国の特別天然記念物コウノトリのひな4羽のうち、雌の「あーちゃん」(J0302)が6月27日、巣立った。21日に巣立ちが確認された雌「やまちゃん」(J0300)と雄「さーくん」(J0301)に続き3羽目。
午前10時17分、巣塔から約100メートル東にある田んぼに降り立ったのを、市職員が確認した。やまちゃんとさーくん、親鳥と行動を共にする様子も見られた。
親鳥の1羽は、福井県が2016年に同市坂口地区で放鳥した個体。コウノトリ定着に向け、生き物に優しい米作りなどにいち早く取り組んできた同地区でのひなの巣立ちは、地元住民らを喜ばせている。
同市によると、残りの1羽、雄の「しらくん」(J0299)は巣塔の上で翼を広げてジャンプするなど、羽ばたきの練習をしている。