石川県は3日、金沢港一帯の夜間ライトアップを始めた。クルーズターミナルで点灯式が行われ、関係者約30人は開港50周年を迎えた同港の一層のにぎわい創出に期待した。同日から開館時間が午後9時まで延長され、大勢の来館者が展望デッキやレストランから、「加賀五彩」の5色に輝く幻想的な港内に見入った。
ライトアップは、ターミナルから対岸まで港湾を囲むように約3キロにわたって発光ダイオード(LED)ライトを並べ、5分間隔で加賀五彩の「臙脂(えんじ)、藍、黄土、草、古代紫」の5色が切り替わる。日没に合わせて毎日点灯し、午後9時まで楽しめる。
点灯式では、谷本正憲知事が掘込式港湾として一帯を照らすのは国内初であると紹介し、「夜の新たな魅力を楽しんでもらい、交流拠点として発展を期待している」とあいさつした。
稲村建男県議会議長が祝辞を贈り、山野之義金沢市長はあいさつの中で、昨年度から運行している金沢駅と金石・大野地区を結ぶシャトルバスの停留所にターミナルを追加することを明らかにした。同バスの今年度の運行期間は7月23日~9月27日の土日祝日となる。
父と妹と一緒に訪れた金沢市大野町小3年の橋本創平君(8)は「いつも見ている港とは違う雰囲気できれい。何度も来たい」と笑顔を浮かべた。