7月10日に開館する美術館で今後の構想を語る稲澤さん

7月10日に開館する美術館で今後の構想を語る稲澤さん

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画業50年で美術館開設 黒部の水彩画家・稲澤さん

北日本新聞(2020年7月8日)

 黒部市の水彩画家、稲澤廣明さん(69)が同市飛騨で、自身の作品を展示する美術館「Zenkichiちいさな美術館」を10日にオープンさせる。作家活動50年の節目での開館で「健康であれば、あと最低20年は描き続けたい」と語る。10日から、オープン記念展として50年の画業を振り返る「稲澤廣明水彩画展1970-2020」を開く。(荒木佑子)

 稲澤さんは小学生の時から職業画家を志し、19歳で作家活動を始めた。個展は国内で206回を数え、パリやニューヨークでも開催。発表作品は風景画を中心に約5千点に上り、現場で描き上げることを大切に創作を続ける。絵画教室も主宰し、県内3カ所と金沢、新潟、軽井沢、東京、京都で100人以上を指導している。

 「ちいさな美術館」は、自宅横で40年前、将来的に展示施設とすることを前提に建てたアトリエを改修して開館する。作家活動50年を迎えたことから、少しずつ遠方での個展の回数を減らし、発表の場を美術館中心に移していく。美術館では年3、4回、約10日間ずつ展示する。稲澤さんは「全国から見に来てくれるのが理想。性根を入れて一枚一枚描いていきたい」と話す。いずれは、県内作家らの発表の場として貸し出すことも検討している。

 10日からのオープン記念展は、19歳の時に鉛筆で描いた人物画から新作の風景画まで、50年間の節目節目に描いた二十数点を展示する。新型コロナウイルス対策として換気を徹底し、土、日曜に来場が集中しないよう呼び掛ける。19日まで。午前10時~午後6時、入場無料。

 美術館は黒部市飛騨676。シアターフロンティアから徒歩3分の場所にある。電話0765(32)4490。

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