プリンを作る(右から)宮沢さん、堀越さん、丸山さん、中藤さん

プリンを作る(右から)宮沢さん、堀越さん、丸山さん、中藤さん

長野県 伊那路 スイーツ

名物のプリン、担い手は母親 南箕輪の大芝の湯

信濃毎日新聞(2020年7月22日)

 南箕輪村の温泉施設「大芝の湯」が上伊那地方産の卵と牛乳を生かして2年前に開発した「大芝高原おもてなしプリン」の製造を村内で子育て中の母親が担っている。プリンの人気が高まる中、施設がアルバイトとして雇った就業希望の母親4人は、温泉施設の貴重な戦力だ。

 プリンは2018年7月に開業した「道の駅大芝高原」で販売を開始。イチゴ、ブドウ、ブルーベリーなど地元産食材を使った商品を9種類開発。施設の管理課長の原賢三郎さん(42)が1人で作ってきた。製造が追いつかず、村から紹介された就労希望の母親を受け入れた。

 施設は母親の負担軽減に配慮。堀越望さん(35)は未満児の次女を保育園に預けながら働く3児の母親で「子どもが病気の時は施設が融通を効かせてくれる」。丸山好子さん(36)は「相談しやすい職場の雰囲気に支えられている。一から自分たちで作れる仕事は楽しい」と話す。

 この5月には宮沢幸子さん(38)と中藤晴佳さん(30)が加わった。宮沢さんは新型コロナウイルスの影響で夫の勤務時間が減る中、「少しでも家計を支えたい」と仕事に励む。中藤さんは出産を機に仕事を辞めていたため、仕事再開に「外の空気も吸いたかった」と喜んでいる。

 母親4人は平日の3日間、温泉施設で午前9時〜午後3時にプリンを作っており「とても助けられている」と温泉施設課長の原さん。「地域資源を生かして就労機会を広げるモデルにしたい」と期待している。

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