三方石観世音に奉納された手足型が並ぶ企画展=福井県若狭町鳥浜の若狭三方縄文博物館

三方石観世音に奉納された手足型が並ぶ企画展=福井県若狭町鳥浜の若狭三方縄文博物館

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三方の宝「手足型」知って 福井県の若狭三方縄文博物館で企画展

福井新聞(2020年7月31日)

 今月、福井県の有形民俗文化財に指定された三方石観世音(若狭町三方)に奉納された木製手足型に関する企画展が、同町鳥浜の若狭三方縄文博物館で開かれている。体の痛みの治癒などに御利益があるとされ、文化財に指定された3455点のうち、江戸時代に作られた貴重な手型や手足以外の珍しい型など約350点が展示されている。8月31日まで。

 三方石観世音の「御手足堂(おてあしどう)」に奉納されている手足型は、体で痛む部位の型を本堂で借りて患部をさすり、治れば新しい手足型を奉納し感謝を示すという。信仰は今も続き、維持管理する三方石観世音運営委員会によると、毎年約千点が奉納されているという。

 県の文化財指定に向けて2011年から調査していた武蔵野美大名誉教授によると、これまで型の総数や信仰が始まった時代など分かっていなかったという。約8年に及ぶ調査の結果、総数は約6万点あることが分かり、「手足型や手足を描いた絵馬などを奉納するなど似た例は全国に30カ所ほどあるが、これほどの量は見たことがない」と話す。最古の型は1826(文政9)年で、江戸時代から信仰が続いていることが確認された。

 企画展では、体の部位や奉納された時代に分けて展示。手のしわまで再現したリアルな造形の腕から、自然木に指を彫った簡素な型までさまざま。側面に「イタミヲナオシテクダサイ」と書かれているものや、母乳の出を良くするために女性の乳房を再現した型、馬の足などの珍しい型も展示されている。奉納者の居住地を基にした信仰範囲、全国で見られる類似の信仰などもパネルで紹介している。

 名誉教授は「地元の宝物として大切に守ってもらいたい。また、文化財指定をきっかけに多くの人に知ってもらえれば」と話していた。

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