シードルの発信に向けて制作するPR動画の撮影に臨む湯沢さん(左から2人目)ら

シードルの発信に向けて制作するPR動画の撮影に臨む湯沢さん(左から2人目)ら

長野県 伊那路

シードル発信へポータルサイト 松川町・下條村の3醸造所が準備

信濃毎日新聞(2020年8月6日)

 リンゴを使った発泡酒「シードル」を生産する松川町と下條村の3醸造所が、伊那谷産の銘柄や提供する飲食店などを紹介するポータルサイトの開設を準備している。新型コロナウイルス感染症の影響で商品需要が落ち込む中、オンライン販売や都市部店舗での販路拡大につなげようと計画。イメージソングやPR動画を制作し、10月ごろから公開する。

 計画は、3醸造所でつくる団体「南信州CiderMakers(サイダーメーカーズ)」が企画。いずれも20〜40代の若手醸造家が経営し、伊那谷の約20のシードル生産者らでつくる南信州シードル協議会に参加している。サイトの開設後は、協議会員を中心にオンライン販売や商品を扱う県内外の店舗の情報を募り、随時紹介していく。

 PR動画は、伊那市出身のシンガー・ソングライター湯沢かよこさん(34)が手掛けたシードルのイメージソングに乗せて映像を展開。キャンプや焼き肉店など、さまざまな場面でシードルを楽しむ様子を15秒または60秒で紹介し、需要喚起につなげる。制作には新型コロナ関連の県補助金を活用する。

 「シードルのしゅわっとはじける感覚を明るいポップ調に表現した」と湯沢さん。楽曲や動画は酒販店などの店頭でも販売促進に活用してもらう。団体に加わる醸造所「VinVie(ヴァンヴィ)」営業・企画担当の佐藤篤さん(46)は「シードルを発信する催しも今年は中止となり、商談の機会が持てない状況。生産者が消費者や取引先に思いを伝える場をつくりたい」と話している。

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