境内にモミジが多く植えられているため、「紅葉(もみじ)寺」の愛称で親しまれている七尾市小島町の法華宗本行寺で、一部の葉が早くも赤く色づき始め、酷暑が続く中で訪れた人を驚かせている。
小崎学円住職(80)によると、境内には約200本のモミジがあり、このうち1本だけが7月下旬から赤く染まり始めた。約20年前に植えた木で、3年前から季節外れの紅葉を見せるようになったという。
県農林総合研究センター林業試験場の担当者は、明確な要因は分からないとした上で「木にも個性があり、たまたま早く色づく性質を持っているのではないか」と推測した。
同寺は、キリシタン大名の高山右近が身を寄せたと伝わる。小崎住職は「ひょっとしたら、この木には神秘的な力があるのかもしれない」と笑顔で話した。