工芸の意欲作に見入る来場者=能美市九谷焼美術館「五彩館」

工芸の意欲作に見入る来場者=能美市九谷焼美術館「五彩館」

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地元作家「大きな励み」 現美能美展が開幕

北國新聞(2020年8月13日)

 初の開催となる第76回現代美術展能美展(一般財団法人石川県美術文化協会、北國新聞社、能美市、川北町など主催)は12日、同市九谷焼美術館で始まり、愛好家や家族連れが、県内最高水準を誇る総合美術の祭典を楽しんだ。現美で創造力を磨いてきた地元の作家たちにとっても能美展は念願の開催。作品に寄せられる来場者の熱いまなざしを励みに、さらなる研さんを誓った。
 能美展は、能美市誕生15周年、川北町制施行40周年の記念事業として企画された。日本画、工芸、写真は市九谷焼美術館「五彩館」、洋画、彫刻、書は同美術館「浅蔵五十吉記念館」が会場となっている。
 重鎮から若手まで計103点の秀作が並び、60代女性は「コロナで遠くまで出掛けられない中、地元でこれだけの作品が楽しめるのは有り難い」と笑顔を見せた。
 能美での初の巡回展に、地元の出品作家からも喜びの声が上がった。
 日本芸術院会員で能美市在住の武腰敏昭県美術文化協会副理事長は「互いに競い合う場があれば、若い作家の刺激になる」と新たな才能の芽生えを期待した。
 一般の部の写真で入選した米村佳久さん(80)=能美市=は会場の熱気を感じ取り「これからも頑張ろうと活力を与えてくれた」と話し、委嘱の部で洋画を出品した嶋崎秋子さん(68)=同市=は「芸術が能美に広がっていけばうれしい」と美術愛好者のさらなる広がりを願った。
 能美市美術作家協会は、現美への入選を入会基準としており、現美を若い力の発見と成長確認の場としている。
 同協会の山岸大成理事長(県美術文化協会事務局長)は「現美の巡回展はわれわれ地元作家の夢だった。美術に造詣が深い市民も多く、見てもらうことは大きな励みになる」と力を込めた。
 能美展の会期は23日まで。入場料は一般430円、75歳以上320円、高校生以下は無料となる。

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