長野県の形をしたガラスの皿(中央)と富山県のガラス皿をリモートで瀧澤さんに紹介する吉森一喜さん

長野県の形をしたガラスの皿(中央)と富山県のガラス皿をリモートで瀧澤さんに紹介する吉森一喜さん

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「長野県」がガラス皿に 魚津の吉森ガラス作製

北日本新聞(2020年8月22日)

■松本市の飲食店で採用

 ガラス加工・施工の吉森ガラス(魚津市友道)は今月、長野県の形をかたどったガラス皿を完成させた。以前には富山県や魚津市の形の皿を作っており、技術の高さを見込まれて初めて富山県外から依頼を受けた。長野の伝統工芸の木工とコラボレーションし、両県の技を発信する。

 県の形を再現したガラス皿は、女性でも運びやすいよう厚さ約5ミリにした。薄いため加工中に割れやすく、高い技術が求められる。

 富山県のガラス皿は、富山湾の魚介を使った「富山湾鮨(ずし)」に使ってもらおうと2016年に商品化。魚津市の皿は、18年度の市と富山大の人材育成塾「魚津三太郎塾」で、吉森ガラス製造部の吉森順一さん(31)が企画し、魚津漆器と組み合わせて作った。

 長野県のガラス皿は、元木工職人で商品企画・プロデュースをしている瀧澤裕(ゆたか)さん(40)=松本市=が昨年9月に依頼した。瀧澤さんは「技術力の高さに驚いた。富山のガラスと長野の木を組み合わせることで、和食にも洋食にも合う皿になると思った」と話す。

 縦約50センチ、横約28センチ、厚さ約5ミリ。糸のこ職人の上村(かみむら)誉典(たかのり)さん(70)=長野県木祖村=が加工した同じ形の杉板とガラスを重ね合わせる。上がガラス、下が杉板になる。松本市のホテルブエナビスタ内の飲食店で採用される。

 富山県の形をかたどった杉板の制作も決まり、9月には試作品が完成する。吉森ガラス営業部の吉森一喜さん(36)は「技術を評価していただき、ありがたい。富山県版の皿も楽しみ」と話した。

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