洋画や日本画の大作に見入る来場者=富山市民プラザ

洋画や日本画の大作に見入る来場者=富山市民プラザ

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郷土作家の秀作一堂 富山市民プラザで初の日展富山会展

北日本新聞(2020年8月22日)

 県内作家らでつくる日展富山会(齋藤尤鶴(ゆうかく)理事長)による初の展覧会が21日、富山市民プラザで開幕した。国内最大級の総合美術展「日展」で活躍する約100人が1点ずつ出品。来場者は古里の美術家による秀作に見入り、心落ち着くひとときを過ごした。31日まで。

 富山会は日本画と洋画、彫刻、工芸美術、書の全5部門の県内作家で昨春に発足した。富山会展は、日展(東京)などが県内で2年に一度開く巡回展とは異なり、同会が古里の美術振興のため独自に開催した。県内在住・出身者が昨秋の改組新第6回日展の入選・入賞作を中心に出品した。

 洋画では、宗教画を思わせる厳かな背景と人物を組み合わせた藤森兼明さん(砺波出身、愛知、日展顧問)の「アドレーション アナウンスエーション」や、女性の背景の緑が爽やかな夏を感じさせる越谷なつみさん(高岡)の「緑風」などを展示。彫刻では昨秋の日展で東京都知事賞に輝いた齋藤理事長(砺波)の「あおあらし」や特選に選ばれた横山丈樹(たけき)さん(南砺)の「対(つい)の月」を紹介している。

 新型コロナの影響で大型の展覧会が少なくなる中、古里の著名作家の作品が並ぶとあって、初日から美術ファンが次々に足を運んだ。朝日町殿町の会社員、中島弘美さん(52)は「迫力ある絵画の大作やのみ跡が残る彫刻がそろい、実際に作品を鑑賞する楽しさを味わえた」と話した。

 入場料は500円、高校生以下無料。日展富山会と富山市民プラザ、北日本新聞社主催。

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