「友達」を演じる「鳥の劇場」のメンバー

「友達」を演じる「鳥の劇場」のメンバー

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大自然の中 生の舞台満喫 利賀、SCOTサマー・シーズン開幕

北日本新聞(2020年8月29日)

 演劇の祭典「SCOTサマー・シーズン2020」が28日、南砺市の県利賀芸術公園で開幕した。新型コロナの感染防止策を講じた上で実施。全国で舞台公演の中止や延期が相次ぐ中、来場者からは「大自然の中で生の舞台を満喫できた」との声が聞かれた。

 公演は屋外の岩舞台で実施。観客を定員の半数に絞り、全員に検温と消毒を行った。感染者が発生した場合に備え、入場整理券に氏名と座席番号を書いてもらい、回収した。

 演目は鳥取市を拠点に活動する劇団「鳥の劇場」の「友達」。ライトアップされたステージで、孤独な青年と隣人愛を唱える家族のやりとりを熱演し、集団の力と個人の自由の在り方を問い掛けた。

 コロナ禍で半年近く演劇公演を見られなかったという長野県軽井沢町の会社員、貝塚弘一さん(40)は「生の舞台だからこそ体験できる感動を味わうことができた」と笑顔で話した。

 サマー・シーズンは30日までと、9月4~6日に計7公演を行う。上演するのは「友達」のほか、SCOT主宰の鈴木忠志さんが演出した新作「世界の果てからこんにちはII」、東京の劇団・ミナモザの「山椒魚(さんしょううお)」。鈴木さんのトークプログラムもある。県、南砺市、県文化振興財団主催。

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