鹿肉を使ったシチュー(手前)など3品

鹿肉を使ったシチュー(手前)など3品

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ニコルさん直伝、森思う味 サンクゼールが飯綱町で提供へ

信濃毎日新聞(2020年8月29日)

 飯綱町の「ワイナリーレストラン・サンクゼール」が、4月に亡くなった自然保護活動家で小説家のC・W・ニコルさん直伝の鹿肉シチューなど3品を9月2日から提供する。シェフの古茶(こちゃ)学さん(34)がレシピを直接教わっていた。客が味わう姿を見てもらうことはできなかったが、売り上げの一部はニコルさんが手掛けてきた森林保全活動に寄付する予定。店関係者は、ニコルさんの思いや味を受け継ぎたい―としている。

 新メニューは、ハーブをたっぷり入れた鹿肉シチュー、鹿肉のキーマカレー、ボロネーゼの3品。鹿肉や野菜は県内産をふんだんに使う。いずれも税別1600円。来年4月末まで扱う予定という。

 ニコルさんは、信濃町黒姫高原にある「アファンの森」の再生に取り組んだ。店を経営するサンクゼール(飯綱町)は昨年5月、ニコルさんが理事長だった一般財団法人「C・W・ニコル・アファンの森財団」とスポンサー契約を結び、活動を支援してきた。

 ニコルさん手製の鹿肉シチューを社長の久世良太さん(43)が味わい、レストランでの提供を依頼し、快諾を得た。古茶さんは昨年12月、ニコルさんから3品のレシピを教わった。信州の伝統野菜でトウガラシの一種「ボタンコショウ」を入れる―といった「レシピに書いていない『隠し味』を教えてもらった」。

 料理は、財団職員が「そっくり」と太鼓判を押す味に仕上がった。久世さんは「おいしいと思ってもらうだけでなく、森の保全にもつながる。ニコルさんの味を引き継ぎながら、長期的に支援していきたい」と話していた。

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