五十嵐川の石で組んだ「山の湯」の石湯。日帰り入浴でも楽しめる=三条市長野

五十嵐川の石で組んだ「山の湯」の石湯。日帰り入浴でも楽しめる=三条市長野

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昆布茶みたいな温泉!? 三条・越後長野温泉「嵐渓荘」

新潟日報(2020年9月8日)

 新潟県三条市下田地区の山あい、越後長野温泉の一軒宿「嵐渓荘」。昭和初期に建築された小川屋旅館(燕市)の建物を移築した本館の緑風館は2012年度に、国登録有形文化財になった。

 趣あるたたずまいとは、少し意外な組み合わせだが、8月下旬に発売された鳴見なるさんの人気コミック「ラーメン大好き小泉さん」(竹書房)第9巻の表紙で、主人公が気持ちよさそうに漬かっているのが、嵐渓荘の「山の湯」の露天風呂だ。

 山の湯には、「石湯」と「深湯」があり、それぞれに内湯と露天風呂がある。表紙になっているのは五十嵐川の石で組んだ石湯の方で、宿の敷地の最も川上に位置している。もう一つの深湯の露天風呂は約130センチの深さがあり、立って入る。どちらも、すぐそばを流れる川のせせらぎが耳に心地よい。

 大浴場とともに自家源泉は無色透明で、塩分やミネラルを多く含んでいる。なめると昆布茶のような味がする。コミックの中でも「ホントだ!しょっぱい」と、うなずく場面がある。

 日帰り入浴は、燕三条地域のオープンファクトリー見学や、下田の豊かな自然などと合わせ、県内各地からドライブを兼ねて訪れる人が多い。春以降、個室の利用者も増えたという。「少しでも旅行の雰囲気を味わいたい、ということでしょう」と大竹啓五社長(48)は話す。

 自然を眺めながらくつろぎ、喫茶や昼食などを楽しめるラウンジには「みらいポスト」が置かれている。未来の自分や大切な人への手紙を投函(とうかん)してもらい、干支(えと)が一回りした12年後に宛先に届けている。

 新型コロナウイルスの影響で日常生活が大きく変化した今年、湯上がり客が記した手紙は、どのように読み返されるのだろうか。

 日帰り入浴ができるのは、大浴場は午前11時~午後3時。山の湯は午前11時~正午、午後1時~3時半。大人千円。

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