福井県の福井市美術館で「収蔵品展」(後期)が開かれている。福井ゆかりの彫刻家高田博厚のパステル画や胸像、連続作品など約60点を展示している。10月11日まで。
高田の作品は同館の常設展でも約60点を展示しているが、今年生誕120周年を迎えることから、さらに高田を見つめ直す機会とした。
前期から継続展示している、高田が晩年に制作した大型作品に加え、親交のあった川端康成や棟方志功などの胸像、初公開となる裸婦のパステル画を披露。小型の裸婦像の連続作品「エチュード」も並ぶ。
また、藤島高玄関にある高田の作品「優美・慈愛・平和」の石こうの原型や制作の際に使用した粘土へらも展示している。
このほか、同市出身の画家玉村晋一や松崎真一などの寄贈作品も並ぶ。
河野泰久学芸員は「高田は胸像のモデルとした人の思想や哲学などを加味しながら造形している。ぜひ、間近で鑑賞して感じ取ってほしい」と話している。
観覧料は100円。問い合わせは福井市美術館=電話0776(33)2990。