秋の食卓を彩るギンナンの収穫が9月14日、福井県永平寺町松岡志比堺の山林で始まった。生産者は「今年は出来がいい」と笑顔を見せ、鈴なりになった黄金色の実を次々ともぎ取っていた。
「越前ぎんなん生産組合」では山裾の約12ヘクタールに約1600本のイチョウを栽培。現在はわせ品種で、種の中身がエメラルドグリーンの「金平(きんべい)」が収穫期を迎えた。この日は同組合代表の河合康二さん(71)ら4人が作業。はしごで木に登って手でもぎ取ったり棒で枝をたたいたりして、木の周りに敷いたシートに次々と実を落としていった。
河合さんは「梅雨明け後の気温が高く、順調に生育した。今年は一つ一つの粒が大きい」と出来栄えに自信たっぷり。収穫は11月下旬まで続け、県内外へ約6トンを出荷する。町内では、道の駅「禅の里」などで販売する予定。