長野市が解体する旧綿内駅舎。市は地元と連携して一帯の整備を予定する

長野市が解体する旧綿内駅舎。市は地元と連携して一帯の整備を予定する

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旧屋代線「綿内駅」解体へ 25~30日に歴史振り返る展示

信濃毎日新聞(2020年9月19日)

 長野市は10月にも、同市若穂綿内の旧長野電鉄屋代線「綿内駅」を解体する。木造の駅舎は1922(大正11)年6月の開業当時の面影を残すが、屋代線廃止後は老朽化が進んでいた。市は一帯を整備し、2022年の善光寺御開帳の際には、マイカーからバスに乗り換える臨時駐車場として活用する方針。一方、地元の綿内地区は将来的には多目的広場などにする構想を抱き、市と連携する考えだ。

 市交通政策課によると、屋代線廃止後の駅舎は市が所有。一時は保存活用も検討したが、地元が老朽化や防犯上の理由で撤去を求めた。今回解体するのは駅舎(68平方メートル)とプラットホーム。解体終了後は約1万平方メートルの旧駅敷地を整地し、若穂や松代の屋代線跡地で整備を進めている「千曲川新道」の一部として、遊歩道や自転車道も造ることにしている。

 住民らでつくる「綿内まちづくり実行委員会」は昨年、地元としての駅周辺整備計画を市に提出。御開帳後には、季節の祭りや直売所を開く広場や花壇として生かすことを想定している。実行委の竹内守雄委員長は「駅はかつて綿内の中心で、住民の思い入れがある。跡地を新たな拠点にしたい」とする。

 実行委は来年を駅開業100年目の節目として、記念事業を企画。その一環として、解体前の今月25〜30日に旧駅舎を会場に展示会を開き、写真や絵で歴史を振り返る。竹内さんは「駅舎は解体されるが、次の一歩を踏み出すきっかけにしたい」と話している。

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