新型コロナウイルス禍で中止された福井フェニックスまつりに代わる「フェニックスフェス」が9月27日、福井県福井市のハピテラスであった。県民約450人が出演し、バトントワリングやヨサコイといった自慢のパフォーマンスを笑顔で披露。オンラインで生配信され、コロナ禍の福井に元気を届けた。
フェスの幕開けはバトントワリング3団体による「スペシャルマーチング」。園児から高校生まで27人がかわいらしい演技をみせた。YOSAKOIイッチョライの9団体も次々と演舞を披露。今年初の舞台という団体が多く、熱のこもった踊りを繰り広げた。
出演した「バトントワララーズ リトルフェリーチェ」は毎年、フェニックスまつりの「100万人のためのマーチング」が最も大きな舞台で目標だった。踊れる喜びと元気を伝えようと演技し、小2の女児は「100点満点の演技ができた」と満足げだった。
会場には開場前から観客が列をつくり、新型コロナ対策で入場制限が行われた。マーチングとヨサコイを見ようと夫婦で訪れた永平寺町の会社員男性は「コロナで発表の場がなくなり、みんな踊りたかったんだと思う。一生懸命ににこにこと踊っていて、心に来るものがあった」と話していた。
公募の11組がチアダンスや殺陣などを披露する「THE ショータイム」、県内外のペイントアーティストによる「ライブアート」なども繰り広げられた。最後は福井フェニックス花火の歴史をたどる約5分間の動画が流れ、来年のまつりへの期待感を高めた。
フェスは一般社団法人「福井県まちづくりセンター」を核にした実行委員会が新型コロナ禍からの復興を目的に開いた。高井不動産(本社福井市)が特別協賛した。