北陸新幹線敦賀開業に向けた機運醸成や嶺南の広域観光推進を目的に、JR小浜線で10月2日、京都丹後鉄道のダイニング列車「丹後くろまつ号」の運行イベントが始まった。県や嶺南6市町などが昨年に続き企画したもので、列車内では地場の食材を使ったランチなどを提供したほか、停車駅で歓迎イベントを行った。3日間で10便を運行する。
今年は運行期間を1日増やし、敦賀-天橋立駅(京都府宮津市)までを三つの区間に分けて運行する。
敦賀駅で出発式が行われ、嶺南地域振興推進協議会の有馬義一会長ら関係者8人が出席。有馬会長は「北近畿地域と連携し、一丸となって嶺南の魅力を発信していきたい」とあいさつした。6市町のマスコットキャラクターらが見送る中、関係者含め19人を乗せた列車が出発した。
第1便の車内ではブランチが出され、上中駅で保育園児の合唱、小浜駅で名産品の販売などが行われた。期間中、6市町の住民による太鼓、吹奏楽の披露のほか、若狭フグの振る舞いなどもある。
県交通まちづくり課の担当者は「観光列車は車内の催しや食事から地元をPRする場になる。丹後くろまつ号で実績を積み、小浜線での運行をJR西日本に強く働き掛けていきたい」と話していた。
丹後くろまつ号は、地元食材を使った料理や和モダンな内装が特徴。乗車券は完売している。