珠洲市三崎町細屋の農園「タイニーズファーム」で4日、見学会が開かれ、7月に受け入れた元競走馬のドリームシグナル(15歳・雄)と来場者が交流した。馬を新たな観光資源に活用する第一歩として、今後もイベントや観光客の受け入れを通じて知名度の向上を図っていく。
見学会は、無農薬栽培にこだわる農業者でつくる「ゑゝ市の会」が開いた野菜市のイベントとして行われた。ドリームシグナルは2008年シンザン記念(GⅢ)優勝の実績を持ち、その後、金沢競馬で誘導馬となった。珠洲に来て2カ月半、この日は市内外から訪れた大勢の子どもたちを喜ばせた。
農園に厩舎(きゅうしゃ)を建設するため、引退馬による地域おこしに取り組む団体「ホースコミュニティ」(滋賀県栗東市)が10月末まで受け付けるクラウドファンディングは、4日までに目標金額の56%に当たる196万8千円が寄せられている。
農園を運営する大野隆志さん(49)は「イベントを通じて賛同者を集め、珠洲を競走馬が充実した余生を送る場にしていきたい」と力を込めた。