ガイドの案内で大神輿を見学する参加者=白山市美川浜町

ガイドの案内で大神輿を見学する参加者=白山市美川浜町

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日本遺産認定 美川で北前船の記念事業

北國新聞(2020年10月14日)

 白山市美川地域で13日、日本遺産「北前船寄港地・船主集落」の追加認定を記念した観光交流事業が始まった。各地で街歩きツアーや企画展が催され、訪れた人が祝賀ムードの中、北前船の栄華が伝わる地域の文化や歴史の魅力に浸った。
 観光ボランティアガイド「美川おかえりの会」のツアーには15人が参加し、北前船船頭の旧家や藤塚神社などを約3時間かけて巡った。
 美川浜町の同神社御旅所では、江戸時代の豪商・紺屋三郎兵衛が同神社に寄進した市文化財の大神輿(みこし)が公開された。参加者はガイドの案内で保管庫に入った台車(だいぐるま)も見学し、美川仏壇の粋を結集した豪華絢爛(けんらん)な装飾に見入った。
 石川ルーツ交流館では「おかえり祭り台車の丹羽俊夫展」(北國新聞社後援)が始まった。同市蓮池町の障害者就労支援施設「美川あんずの家」を利用する中野勇介さん(36)が撮影した約2千枚の写真を題材に、金沢学院大特任教授の丹羽さんがスケッチした作品41枚を寄せた。
 5月の美川おかえり祭りでまちなかを巡行する13台の台車や人形の特徴が細かく描かれ、来場者の関心を集めた。同館では企画展「北前船コレクション」も開かれ、美川仏壇やフグの卵巣のぬか漬けなどをパネルで紹介した。いずれも11月29日までとなる。
 美川南町の藤塚神社では秋季祭が営まれ、氏子や地元住民らが参拝した。同神社では日本遺産の構成文化財に認定された船模型などが展示された。14日午前11時から例祭式が営まれる。
 美川地域の文化財は6月に日本遺産に追加認定され、北前船主らが航海の無事を祈願した藤塚神社や、同神社の春季大祭「美川のおかえり祭り」、船乗りらが歌った祝い唄「御酒(ごんしゅう)」など9件が盛り込まれた。JR美川駅前には文化財をPRする看板やのぼり旗が設置された。

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