福井県福井市の国名勝養浩館庭園の案内を担っているボランティア団体が、新型コロナウイルス感染防止の願いを込め、立ち入り禁止を示すため日本庭園に置かれる「関守石」を10月17、18の両日、養浩館庭園で無料配布する。午後1~2時に先着で25個ずつ配り、疫病から人々を守る言い伝えがある妖怪「アマビエ」のしおりを添える。
団体は「とねりの会」。市立郷土歴史博物館のボランティア団体として2004年に発足し、隣接する養浩館庭園の案内も担っている。新型コロナの影響で団体客へのガイドを休止する中、代表の香川正行さん(71)が発案し、インテリアにも使えるよう手のひらサイズの小石を九頭竜川で拾い集めた。専属庭師の森口朝行さん(46)から縄を十文字に結ぶ方法を教わり会員有志で50個を作った。アマビエの絵姿を描いたしおりは、消しゴムはんこで作った。
香川さんは「疫病退散を願うとともに、養浩館庭園の風情の良さも知ってほしい」と話している。