岡谷蚕糸博物館の企画展で紹介されている生糸商標

岡谷蚕糸博物館の企画展で紹介されている生糸商標

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「シルク岡谷」伝える生糸商標 岡谷蚕糸博物館で企画展

信濃毎日新聞(2020年10月17日)

 岡谷市立岡谷蚕糸博物館で25日まで開催中の企画展「運ぶ。」で、デザイン性豊かな「生糸商標」が来館者らの注目を集めている。岡谷が製糸で栄えた戦前、各社が生糸を輸出する際に商品に目印として添えた紙で、富士山や和服の女性、桜など日本を連想させる図柄が特徴。企画展では所蔵する約2千種類のうち、70種類ほどを紹介。同館は「岡谷が世界とつながっていたことを実感できる素材」と評価し、商標のデザインをグッズに生かすことができないか模索している。

 同館によると昭和初期の最盛期には、小規模事業所を含めて市内に214社の製糸工場があった。生糸商標は各社で異なり、同じ会社でも生糸のランクによって複数の商標を使い分けたという。

 商標には「OKAYA(岡谷)」などの地名も書かれている。高林千幸館長(69)は「輸出先の米国では、商標に記されたOKAYAの文字を目にする機会が多く、そこから『シルク岡谷』の呼び名が広がっていった面もある」と話す。

 今も操業する製糸工場や製糸から業態を変えた企業が商標を活用し続けている例がある。同館内で操業する市内でただ一つの製糸会社「宮坂製糸所」は、かつて使った「おかめ」の絵を商品に添える。社員の名刺にもデザインしている。昭和30年代後半まで製糸業を営んだ輸入家具販売などの「カネル」は現在も、雄と雌のオシドリが描かれた商標を寄贈用に活用。同社の林裕彦社長(67)は「製糸の岡谷という先人が築いた文化を大切にしていきたい」と話した。

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