店内に橋爪さん(右)が描いた飯田線の路線図を貼り笑顔を見せる尾崎さん

店内に橋爪さん(右)が描いた飯田線の路線図を貼り笑顔を見せる尾崎さん

長野県 伊那路 グルメ 鉄道

「鉄道と旅」の古本喫茶 泰阜・温田駅前、プレオープン

信濃毎日新聞(2020年10月28日)

 阿南町でカフェを営む元地域おこし協力隊の尾崎真理子さん(39)が27日、泰阜村のJR飯田線温田(ぬくた)駅前に鉄道と旅をテーマにした古本喫茶をプレオープンした。伊那市境の漫画家橋爪まんぷさん(80)が描いた飯田線の大きな路線図を壁に貼って披露。尾崎さんは「訪れた人が旅に出たくなるような場所にしたい」と話していた。

 古本喫茶は、温田商店街の空き店舗を6月から改装。地元住民が鉄道に関する年代ものの本など1000冊ほどを寄贈。天竜川を望めるテラスも設置した。鉄道ファンや地元住民らが憩える場として年明けにも本格的にオープンする予定だ。この日は、飯田線の前身、三信鉄道建設時に測量したアイヌ民族の技術者川村カネト(1893〜1977年)を題材にした歌を「飯田カネト合唱団」が披露して祝った。

 橋爪さんがぬくもりのあるタッチで描いた路線図には、今後阿南高校の生徒が駅の絵を描き込んだり、住民が沿線情報を書き加えたりして完成させる予定だ。橋爪さんは「絵を通して住民たちがつながりながら活性化してほしい」と期待。温田商栄会の会長早野晶(あきら)さん(64)は「新たなスポットとして応援していきたい」と話していた。

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