大正から昭和初期にかけて敦賀に上陸したポーランド孤児やユダヤ難民の歴史を伝える福井県敦賀市の資料館「人道の港敦賀ムゼウム」が11月3日正午、金ケ崎町でリニューアルオープンする。開館に合わせ、周辺では8日まで「人道の港国際文化交流ウイーク(人道ウイーク)」と銘打ち、音楽フェスやシンポジウムの開催、海外飲食物の販売などが行われる。
新ムゼウム1階の常設展示では、ロシア革命などの混乱でシベリアに取り残され敦賀に上陸したポーランド孤児や、第2次大戦中にナチス・ドイツの迫害から逃れ、外交官杉原千畝が発給した「命のビザ」を持って敦賀に上陸したユダヤ難民について、パネルや史料で紹介する。ほかにも映像やアニメによる解説などもある。2階では、ユダヤ難民の戦後の足取りなどを紹介する。
新ムゼウムは約12億円をかけ整備。年間約7万人の来館者を目標に、教育旅行の誘致や企画展の充実を図るとしている。
3日午前11時からの開館セレモニーには渕上隆信市長や杉本達治知事、各国の大使館関係者らが参列する予定。開館に合わせ、ユダヤ難民関連のアルバムなどを展示する企画展も始まる。
入館料は大人500円、小学生以下300円。20人以上の団体はそれぞれ400円、240円。