石川県内が穏やかな秋の陽気となった1日、兼六園で木々の枝を雪の重みから守る「雪づり」の作業が始まった。飛び石連休中とあって大勢の観光客が訪れ、金沢の冬の風物詩を形作る鮮やかな職人技に見入った。
初日は高さ10メートル、幅26メートルと園内随一の枝ぶりを誇る「唐崎松(からさきのまつ)」で作業が行われた。庭師は高さ14メートルの芯柱のてっぺんから何百本もの縄を投げ下ろし、下で受け取った作業員が枝に結んでピンと張り、きれいな円すい状を描いていった。雪づりは園内約800カ所に施され、作業は12月中旬まで続く。
兼六園のこの日の来園者数は1万900人で、9月の4連休中に次ぐにぎわいとなった。
金沢地方気象台によると、2日は雨で、朝から昼すぎにかけて雷を伴い激しく降る所がある見込み。