加賀市片野(かたの)町のラムサール条約登録湿地「片野鴨(かも)池(いけ)」で15日、石川県有形民俗文化財の「坂網猟(さかあみりょう)」が始まった。猟師24人が夕暮れ空に飛び立つマガモめがけて逆三角形の網を投じ、初日は1羽の捕獲に成功した。
大聖寺捕鴨(ほこう)猟区協同組合に所属する30~80代のメンバーが身を潜め、カモが飛び立つ瞬間、網を10メートルほど勢いよく投げ上げた。
坂網猟は長さ約4メートル、重さ約800~900グラムのY字形の網を用いる。江戸時代に武士の鍛錬として大聖寺藩が推奨した。東勇次理事長は「今年も例年通り、200羽ほどの捕獲となるのではないか」と話した。