金沢学院大生と交流する綿矢さん(中央)と村山さん=金沢市のしいのき迎賓館

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綿矢りささん受賞に喜び 金沢で島清恋愛文学賞贈呈式

北國新聞(2020年11月29日)

 金沢学院大が主催する第26回島清(しませ)恋愛文学賞の贈呈式(北國新聞社後援)は28日、金沢市のしいのき迎賓館で行われ、「生(き)のみ生(き)のままで」(集英社)で受賞した綿矢りささん(36)をたたえた。女性同士の情熱的な恋愛を描いた作品について、綿矢さんは「ありのままの恋愛を描くことに力を注いだ。そこで生まれる愛情は同性であってもいい。長く取り組めるテーマを見つけられた思いがする」と喜びを語った。
 贈呈式は当初3月に予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け延期となっていた。秋山稔学長から賞状と賞金を受け取った綿矢さんは「日々状況が変化する中、式まで開いていただき、奇跡のような喜び。金沢の地を踏めてうれしく思う」と謝辞を述べた。
 今回の第26回賞から日本恋愛文学振興会に代わり、金沢学院大が主催となった。受賞作は学生が推薦した作品であり、綿矢さんは「刺激的な部分もある作品を、学生さんが柔軟な感性で受け入れてくださったことがうれしい」と感謝した。
 秋山学長は式辞で、選考会の直前に亡くなった選考委員の作家藤田宜永さんをしのび、「ご冥福をお祈りし、志を受け継ぐことを誓う」と述べた。
 引き続き文芸懇話会が開かれ、綿矢さんと村山由佳さんが対談した。綿矢さんは、谷崎潤一郎や三島由紀夫らも挑んだ同性同士の恋愛という耽美(たんび)の伝統に触れ、「陰のない、太陽光が当たるような『ヘルシーな耽美』を今の時代に書きたいと思った」と紹介。19歳で芥川賞を最年少受賞し話題となった綿矢さんについて、村山さんは「若いというイメージが良い形で剥がれてきた。『綿矢文学』がやっと認知されてきたのではないか」と話した。
 式後、金沢学院大の学生らが綿矢さんを囲んで歓談した。午前中は小説を執筆する高校生や学生、愛好者に向けた、文芸春秋の羽鳥好之監査役による創作ワークショップも開かれた。

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