白山平泉寺や一乗谷朝倉氏遺跡の石にまつわる文化財の調査研究成果を紹介した講演会=12月6日、福井県福井市の県立歴史博物館

白山平泉寺や一乗谷朝倉氏遺跡の石にまつわる文化財の調査研究成果を紹介した講演会=12月6日、福井県福井市の県立歴史博物館

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平泉寺の石技術一乗谷に 福井で日本遺産にまつわる講演会

福井新聞(2020年12月7日)

 昨年5月に日本遺産に認定された白山平泉寺(福井県勝山市)や一乗谷朝倉氏遺跡(福井県福井市)などの石にまつわる文化財に関する調査研究成果の講演会が12月6日、福井市の県立歴史博物館で開かれた。登壇した専門家の一人は白山平泉寺と朝倉氏遺跡の石垣の類似点を挙げ、「平泉寺の石技術が一乗谷の景観づくりを下支えした」と語った。

 県や福井、勝山両市、観光団体などでつくる「福井・勝山日本遺産活用推進協議会」が主催。会場で市民ら約70人、オンラインで約40人が聴講した。

 勝山市教委の学芸員は、戦国期に宗教都市として繁栄した白山平泉寺と、城下町だった一乗谷の石垣を比較。石積みや石割りの技術が似ており、「朝倉氏が平泉寺にいた技術者を一乗谷に呼び寄せたと思われる」との見方を示した。一方、江戸時代以降の福井と勝山の石垣は全く異なっており、「地域の個性を持っている」と話した。

 奈良文化財研究所(奈良市)の職員は、デジタル技術を活用した調査について説明した。勝山市街に断続的に残る石の壁「七里壁(しちりかべ)」の形状を3次元レーザースキャナーを使って立体的に把握する調査や、地中レーダーを用いて勝山城跡の石垣を探す調査を始めたことを紹介。「調査データを活用し、VR(仮想現実)などで体験を共有することで文化財を未来に継承する物語を紡いでいきたい」と語った。

 県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館元館長は、笏谷石(しゃくだにいし)が使われている福井城や大安禅寺などの県内建造物を挙げ「木造を主とする我が国において特異な存在」と価値を説いた。勝山市教委市史編纂(へんさん)室の職員は、1912(明治45)年の大野郡史に「七里壁」という言葉が文献で初めて記されたことなど、勝山城や福井城の石垣に関する文献調査の結果を紹介した。

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