ラメを使った曼荼羅(まんだら)画の制作に取り組む高岡市中川栄町の横山智恵子さん(56)が来年4月、パリで開かれるアートフェア「サロン・アート・ショッピング・パリ」に出展する。「自然」をテーマにした作品で、「世界中の人に見てもらえるのは楽しみ」と胸を躍らせる。(岸弦太)
「森のアーティスト オードリー」の名で活動している横山さんは、木や木の実で人形などを作る傍ら、高岡市末広町の工房で塗り絵教室を開いている。
さまざまなジャンルに取り組む中で、曼荼羅は自身の内面を表現する手段として2016年に描き始め、個展などで発表している。
ラメは塗り絵で色鉛筆代わりに使っており、曼荼羅も華やかに仕上げようと取り入れた。麻炭や天然水などを混ぜた接着剤を、下絵を写したキャンバスに垂らし、乾く前にラメを振りかけて付着させていく。「ラメの良さは見る角度できらめきが変わるところ」と言い、作品の世界観が伝わるような配色を心掛けている。
「サロン-」は春と秋の年2回開かれるフランスを代表するアートフェア。会場はルーブル美術館地下の商業施設「カルーゼル・デュ・ルーブル」で、例年、世界各国のアーティスト約450組が参加する。
横山さんは、同フェアにブースを設ける一般社団法人「ジャパンプロモーション」(東京)から、依頼を受けて出展。「火」「風」「水」「大地」の4点の曼荼羅で構成する新作「地球の自然」シリーズから、燃え上がる炎の力強さを込めた「火」と軽やかで澄んだ空気を表現した「風」を展示する。
横山さんは「自然に対する私の気持ちが海を越えて伝わればいい」と話した。