卵を使った多様な料理のレプリカが展示されている企画展=福井県小浜市食文化館

卵を使った多様な料理のレプリカが展示されている企画展=福井県小浜市食文化館

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鶏卵に見る食文化 調理法なども紹介 福井・小浜で企画展

福井新聞(2020年12月10日)

 福井県小浜市食文化館で来年6月29日まで、企画展「鶏のたまごから見る日本の食文化」が開かれている。1人当たりの消費量は世界2位と最も身近な食材になった鶏卵に歴史、日本の社会状況、食文化といった切り口から迫っている。入場無料。

 展示によると、仏教の影響により肉食禁止令が出され、鶏や卵を食べることが避けられ、安土桃山時代に少しずつ食べる習慣が広がったという。江戸時代は、そば1杯16文だったのに対し、ゆで卵1個は20文と高級品。昭和の高度経済成長期に大規模養鶏が始まり、今では「物価の優等生」といわれるほど価格が安定している。

 1785年に出版された卵料理専門書のレシピを再現している。ポルトガルから伝わった「たまごそうめん」、溶き卵とくず粉を混ぜて揚げたスナック「湯たまご」など、極めてリアルなレプリカは食欲を刺激する。

 焼く、煮るといった調理法ごとの卵料理のほか、若狭塗の箸や器にも卵の殻が使われていることを紹介。学芸員は「卵への興味を深め、楽しく学んでもらえたら」と話している。

 午前9時~午後5時開館。3月以降は閉館は午後6時。水曜休館。問い合わせは同館=電話0770(53)1000。

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