欄間風の木彫刻品を見つめる音琴さん

欄間風の木彫刻品を見つめる音琴さん

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異色 欄間風の木彫品 井波彫刻師・音琴さん制作

北日本新聞(2020年12月17日)

■洋風住宅 和の雰囲気を

 井波彫刻師の音琴冰春(ねごとすいしゅん)さん(61)=砺波市杉木=が欄間風の木彫刻品を初めて作った。欄間を取り付ける枠がない洋風建築の住宅でも、壁に飾って和の雰囲気を楽しむことができる。音琴さんは「伝統ある井波彫刻を身近に感じてもらうきっかけにしたい」と話す。 (堀佑太)

 木彫刻品は高さ50センチ、幅170センチ、厚さ20センチ。サクラを彫り、朝日に向かって飛び立つ鳳凰(ほうおう)と雲を立体的にあしらった。

 欄間は外の光や空気を部屋に取り込む役割があり、一般的に和室の天井と鴨居(かもい)の間に設置する。音琴さんは福井県の男性から自宅のリフォームに合わせて欄間の注文を受けたが、男性宅にこのスペースがなかったため、壁に取り付けられるよう特別に作った。

 通常の欄間は両面を彫るが、壁に設置するため片面だけを彫り、裏面にすりガラスを張った。薄い板を使い、鳳凰の顔や羽などのパーツを付け足すことで従来の欄間より費用を半分程度に抑える一方、一つ一つの柄を大きく作ることで迫力を出した。

 木彫刻品は11月に男性宅に納品し、リビングに飾っているという。近年は床の間のない住宅が増え、欄間のある家は少なくなっているが、音琴さんは「新しい技術を取り入れることで、日本古来の文化である欄間を若い世代にも伝えていきたい」と話す。

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