■ラッピング部門も優勝
小矢部市中央町の老舗和菓子店、五郎丸屋が、ドイツのクリスマスの代表的なパン菓子「シュトーレン」の全国コンテストで優勝した。洋菓子店やパン屋を抑えての栄冠で、ラッピング部門も制した。16代目社長の渡邉克明さん(50)はコロナ禍で自宅で過ごす人が増える中「多くの人がほっこりできるいいお菓子を作りたい」と気持ちを新たにしている。
コンテストは都内の洋菓子店やパン屋のシェフらが開き4回目。上限いっぱいの60品の応募があり、送られてきた作品の味や独自性などを、シェフや菓子研究家らが審査した。
30代の頃からシュトーレンを作りたかった渡邉さんは、本場ドイツの品をベースにユズやクルミ、イチジク、白ゴマなどを入れた「和のシュトーレン」を仕上げた。10日の審査発表をオンラインで見守り「3位に入ればいいなと思っていたので驚いた」と話す。審査員から「繊細な素材を生かしバランス良く仕上げた」と高評価を受けたという。
ラッピングは妻の知子さんのアイデアを取り入れ、和紙で包み細い赤リボンで縛った。シンプルさや作業効率が評価されたという。
一般的なシュトーレンと異なり、洋酒を使っておらず「子どもからお年寄りまで食べてもらえるのでは」と笑顔を見せる。1個1200円(税別)で、25日ごろまで予約販売する。