幻想的な光で夜を包んだ灯籠=並木町の梅ノ橋

幻想的な光で夜を包んだ灯籠=並木町の梅ノ橋

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浅野川・梅ノ橋 灯籠流し再開願い

北國新聞(2020年12月20日)

 「女川(おんながわ)」といわれる浅野川にかかる並木町の梅ノ橋で19日、発光ダイオード(LED)を使って灯(とう)籠(ろう)の光を楽しむイベント「梅ノ橋灯ろう飾り」が始まった。2年前から中止となっている灯籠流しの再開に向け、児童園児や住民が作った灯籠483基が一斉にともり、幻想的な光で夜を包んだ。
 点灯した灯籠には「美しき浅野川その辺りに住む幸せと誇り」「来年こそふつうのくらしにもどりますように」などと記され、疫病退散の妖怪「アマビエ」の絵や、「希望」「平和」などの言葉があった。
 点灯式では、梅ノ橋近隣の7町会を代表して並木民主会の吉島聖和会長が「来年はコロナに打ち勝ち、いい年になるよう願いたい」とあいさつした。
 山野之義市長や「梅の橋 灯ろう飾り実行委員会」の長田淳副委員長、兼六中3年の加藤万依(まい)さんら5人がリモコンで点灯させた。加藤さんは「梅ノ橋周辺に住んでいる人は川を通してつながっている。大切な思い出ができてうれしい」と笑顔を見せた。
 灯籠は20日、日中に展示された後、午後5時半~9時に点灯する。実行委員長の松田孝一さんは「今後も地元で協力して声を上げ続け、金沢の風物詩を取り戻したい」と話した。
 浅野川で2018年に行われた「加賀友禅灯ろう流し」で灯籠600個が焼失して以降、灯籠流しは中止が続いている。

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