人力車に観光客を乗せ福井県大野市街地を案内している市民グループ「越前こぶし組」のメンバーが12月27日、人力車の掃除と、市観光協会事務所に正月の飾り付けを行い新年を迎える準備を整えた。今年はコロナ禍で出番は少なかったが「来年は通常の活動ができるようになれば」と期待していた。
人力車を引く車夫ら7人が集まった。同事務所近くの車庫前で人力車2台の座席、車輪などの汚れをタオルで丁寧に拭き取り1年の労をねぎらった。
続いて同案内所に移動して、市内に伝わる新年の飾り「小判つり」を取り付けた。2メートルほどのアカミズキの木に、色とりどりの小判や繭玉の縁起物と、「コロナに負けず元気に引くぞ!」などとメンバーが来年への思いを記した短冊をつり下げ、天井に設置した。
25年目となった今年の運行は16日間23回と例年より10回ほど減少した。来年3月20日の春分の日に再開する。組頭の仲井太さん(61)は「来年4月には道の駅も開駅するので、大勢の観光客を案内したい」と話していた。