天心が「茶の本」で示した日本の美意識を紹介するコレクション展=1月3日、福井県福井市の県立美術館

天心が「茶の本」で示した日本の美意識を紹介するコレクション展=1月3日、福井県福井市の県立美術館

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天心が伝えた美意識 福井県立美術館で企画展

福井新聞(2021年1月5日)

 福井ゆかりの美術指導者、岡倉天心(1863~1913年)が著した「茶の本」の世界を紹介するコレクション展が、福井県福井市の県立美術館で開かれている。天心が茶の湯を通し伝えた日本の美意識を、天心の言葉と茶器や人物画とともに味わう展示になっている。

 「茶の本」は日露戦争後の1906年に出版され、東洋理解のための書として世界で読み継がれてきた。展示では「人情の一碗(わん)」「茶の流派」「道教と禅」―など七つの章ごとに関連する作品計48点を並べた。

 茶道の歴史に触れた「茶の流派」「道教と禅」では中国・南宋時代の作品を模した油滴茶わんや、茶にまつわる中国の故事を描いた日本画を展示。「茶室」の章では、国内で独自に発展したわび茶の文化を、さまざまな形の茶わんなどで紹介している。

 「新春展 アートのなかの動物たち」も同時開催。ともに2月14日まで。午前9時~午後5時。観覧料は一般・大学生100円、高校生以下無料。

 関連イベントとして、1月9、23日、2月6日の午後2時から学芸員による解説会、1月16日午後1時からは新春落語会がある。問い合わせは県立美術館=電話0776(25)0452。

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