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「敦賀の古刀」が第1弾 敦賀市立博物館で計48点展示

福井新聞(2021年1月9日)

 敦賀ゆかりの刀剣を中心に展示する「刀剣資料公開展」が福井県敦賀市の敦賀市立博物館で開かれている。3月2日まで1~4期に分けて計48点を展示する。1月11日までの1期では、「敦賀の古刀」をテーマに美しい刀や資料などが展示されている。

 地元の刀工や名刀を知ってもらおうと、約80本を所蔵する同館が企画した。1期は地元ゆかりの古刀を中心に11点を展示している。

 全国各地に刀鍛冶が登場した南北朝時代に敦賀でも刀が作られはじめ、江戸初期まで続いたという。展示されている短刀「越州敦賀光行」(1388年)は、敦賀の刀工の作品として確認されている中で最古の刀剣で、南北朝時代に敦賀付近で活躍した光行の作。市指定文化財。

 敦賀の刀工吉真(よしざね)の作と確認された唯一の刀も紹介している。戦国大名の朝倉氏が敦賀を統治していた1516年の作品で、波紋が美しさが目を引く。表に「越前国敦賀郡吉真作」、裏に「永正十三年二月日」と銘が刻まれている。

 室町時代の応永年間(1392~1472年)に敦賀で活躍したとされる盛重による太刀などが並ぶほか、らでんや金細工などを施した豪華なこしらえ(外装)や、刀剣の鑑定に使われた参考資料もあり、さまざまな視点から刀剣に親しめる。

 高早恵美館長補佐は「地元ゆかりの刀剣のすばらしさを知ってほしい」と話している。

 13日から29日まで2期「郷土の刀剣と新刀」、30日から2月14日まで3期「越前康継と下坂鍛冶」、2月16日から3月2日まで4期「若狭冬廣を中心に」を予定している。

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