丸々と育った源助だいこん=昨年10月、打木町

丸々と育った源助だいこん=昨年10月、打木町

石川県 特産

加賀野菜3品目 匠の栽培、手引きを作成

北國新聞(2021年1月20日)

 金沢市農業センターは加賀野菜の「源助だいこん」「加賀太きゅうり」「たけのこ」の3品目で、優れた栽培技術を持つ市が認定する「農の匠(たくみ)」のノウハウをまとめた手引きを作成する。このうち源助だいこんと加賀太きゅうりは加賀野菜の中でも管理が難しいとされ、マニュアル化して、栽培に乗り出しやすい環境を整える。センターは手引きを若手生産者らに配布し、担い手の育成と技術の継承につなげる。
 昨年度の3品目の生産農家数は源助だいこんが19戸、加賀太きゅうりが14戸と10年前とほぼ横ばいで、たけのこが169戸と約50戸少なくなった。源助だいこんは25年前に1軒まで減少したこともあった。
 栽培が難しく新規参入の少ない源助だいこんと加賀太きゅうりの生産者は今後、減少が想定され、センターは栽培技術を意欲のある若手に引き継ぐため、手引きを作ることにした。
 3品目の手引きは、「農の匠」が監修し、育苗や土作り、苗の植え付け、収穫前の温度管理など生育段階ごとの要点を写真付きで分かりやすく解説する。源助だいこんは一般のダイコンと比べて実が割れやすく、加賀太きゅうりは暑さに弱いといった栽培上の注意点も記す。
 手引きは3月までに完成させ、加賀野菜の産地で開かれる栽培講習会などの教材として活用する。市が運営する金沢農業大学校の研修生や一般の希望者への配布を検討している。
 センターの担当者は「金沢の伝統野菜の栽培が途絶えないよう、手引きを活用して新たな担い手の獲得につなげたい」と話した。

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