七尾市や県漁協などでつくる七尾湾漁業振興協議会は26日、県漁協七尾支所で貝類部会を開き、高級食材の天然トリガイなど貝類の漁を4月18日に解禁することを決めた。過去には資源量の減少で操業を見合わせる年もあったが、近年は個体数が徐々に回復しており、2018年の再開から4年連続での漁解禁となる。
トリガイの漁は、石崎漁港を拠点に小型底引き網の「貝けた網」を漁船で引いて行う。同部会によると、漁獲量が落ち込んだことで2014、16、17年は資源回復のために操業しなかった。
部会では、漁解禁の判断材料となる資源量調査の結果が報告された。昨年10月の調査で推定資源量は10万8千個と、19年10月時点の9万7千個から増加した。同支所によると、トリガイは首都圏や関西圏で人気だが、昨年は新型コロナの影響で需要が落ち込み、漁を控えていた漁師が多かったため、資源量の増加につながったとみられる。
県漁協七尾支所の土倉修運営委員長(81)は「今年はコロナが収束して多くの人に味わってほしい」と話した。