記者会見で写真撮影に臨むRENEW実行委員会メンバー=1月18日、サンドーム福井の福井ものづくりキャンパス

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RENEW実行委 地域再生大賞ブロック賞を受賞

福井新聞(2021年2月1日)

 第11回地域再生大賞で東海・北陸ブロック賞を受賞した「RENEW(リニュー)実行委員会」(福井県鯖江市)。委員長の谷口康彦さん(61)は、丹南地域の工房開放イベント「リニュー」の強みについて「お客さんと職人がリアルに触れ合うこと」ときっぱり話す。ものづくり現場の見学や体験を通じ、来場者は作り手の生きざまを感じ取り、職人は製品の使い手を意識する。繰り返しやって来るファンが生まれ、産地に大きな活力をもたらしている。

 2015年の第1回は、漆器や眼鏡の産地である鯖江市河和田地区のまちおこしイベントだった。当時、市臨時職員だった実行委ディレクターの新山直広さん(35)が新潟県の工場開放イベント「燕三条 工場の祭典」に感銘を受け「ぜひ河和田でやりたい」と発奮。仲間と共に事業所の説得に回り、21社が参加した。

 初回は2日間で約1200人が来場した。谷口さんは「問屋しか見ていなかった職人が、使い手を連想できるようになった」。新山さんは「産地に新たな価値観が生まれた」と手応えをつかんだ。

 17年には、実行委事務局長に森一貴さん(29)が就き、工芸品を扱う雑貨店を全国展開する中川政七商店(奈良県)とコラボしたほか、工房開放を丹南地域の他の産業にも拡大した。来場延べ人数は4日間で約4万2千人に増え、全国区のイベントに成長した。

 来場者と職人の対面が肝となるだけに、新型コロナウイルスは逆風となった。しかし万全の感染対策を取り、オンラインによる取り組みを充実させ、昨年も開催にこぎ着けた。「コロナに負けないという姿勢を見せることができた」と谷口さんは振り返る。

 近年は河和田地区の工房に直売店が増え、リニュー期間以外でも消費者と職人を結ぶ場ができた。「地域の潜在能力がリニューで顕在化された」と森さん。実行委は雇用増や人材育成、産業観光の発展も見据え、さらなる進化を目指す。

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