東山２丁目の築１００年以上の町家を改修したコーヒー店「ノンストップコーヒー」が１日、開業した。熊本県出身で、オーストラリアの有名店で腕を磨いたバリスタの山本史弥さん（３４）が店頭に立ち、豆の種類や焙煎（ばいせん）にこだわった一杯を提供した。
　会社員を辞め、メルボルンで約２年間、修業をした山本さんが、ひがし茶屋街に近い立地を気に入って開店した。立ち飲みと持ち帰りのコーヒースタンド形式で、建物の表はシャッターに相当する「蔀戸（しとみど）」を残し、来店客は小さな戸口をくぐって入る。
　豆は浅煎（い）りで苦みが少ないのが特徴で、ハンドドリップとエスプレッソの計６種を用意している。豊かな香りを楽しんでもらえるように、ハンドドリップはワイングラスに注いで提供する。
　昨年末にプレオープンし、コロナ禍で観光客は少ないものの、地元客が訪れている。山本さんは「町家の造りも喜んでもらえている。会話が生まれて、お客さん同士が仲良くなれる場所にしていきたい」と意気込んだ。