ハート形の容器に入れて発送される甘エビ=志賀町の富来漁港

ハート形の容器に入れて発送される甘エビ=志賀町の富来漁港

石川県 特産

甘エビで 恋つかんで 石川県漁協西海支所 バレンタインに「海の宝石」

北國新聞(2021年2月4日)

 石川県漁協西海支所(志賀町)がバレンタインに合わせ、富来漁港の旬の甘エビをハート形容器に入れて全国発送する活動に力を入れている。コロナ禍の巣ごもり需要に照準を合わせてPRを重ねており、見た目が「宝石のよう」と首都圏などの客から人気が高い。出身者が故郷を応援しようと購入するケースもあり、透き通った赤色の体に緑色の卵を抱えた「海のスイーツ」のさらなる販路拡大を狙う。
 富来漁港では、毎年1月6日から県内で唯一、甘エビのかご漁が行われている。かご漁は生きたまま甘エビを水揚げできるため身が傷みにくく、鮮度が長持ちしやすい。同支所は「能登とき海老(えび)」のブランド名で、氷詰めや海水を入れたパックで全国発送している。
 同支所によると、富来の甘エビは身ぶりが良くて甘く、プリプリした食感が楽しめる。チョコやスイーツを贈るバレンタインに着目し、2016年からハート形容器に甘エビを入れて発送するサービスを始めた。
 ネットなどで周知を進めたところ口コミで徐々に人気が高まり、サービス開始当初の注文数は約50件だったが、昨年は約300件まで増えた。
 今年も続々と注文が寄せられており、3日現在で約50件の発送依頼があった。同支所によると、首都圏や関西からの申し込みが多く、コロナ禍での巣ごもり需要の高まりから、通販代わりに申し込むリピーターも多いという。
 帰省の自粛を余儀なくされた全国の町出身者が申し込んだり、地元住民が離れて暮らす家族や親戚に贈答用として注文したりするケースもある。
 1箱に60~70匹の甘エビを詰めて14日前後に届く。価格は5千円(税、送料込み)。県漁協西海支所の橋本信広直販課長(51)は「多くの人に富来の甘エビを味わってもらいたい。『甘い関係』はもちろん、『義理エビ』にもどうぞ」と笑顔で話した。

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