「明けの海」との見解を示す宮坂宮司(手前右から3人目)ら=3日午前6時51分、諏訪市豊田

「明けの海」との見解を示す宮坂宮司(手前右から3人目)ら=3日午前6時51分、諏訪市豊田

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今季も「明けの海」へ 諏訪湖「御神渡り」

信濃毎日新聞(2021年2月4日)

 諏訪湖を覆う氷が割れてせり上がる「御神渡(おみわた)り」の観察を続けてきた八剣神社(諏訪市)の宮坂清宮司(70)らは「立春」の3日、「明けの海かなと感じている」と述べ、今季は御神渡りが出現しない「明けの海」になるとの見解を示した。本格的な観察はこの日で終了。新たな出現の兆候がなければ、21日に行う「注進奉告(ちゅうしんほうこく)式」で神前に告げる。

 八剣神社などの記録によると、室町時代の1444年から今年までに「明けの海」となったのは74回(不明の年は除く)。うち24回は1989年以降となっている。諏訪市生まれで、お茶の水女子大の長谷川直子准教授(46)=自然地理学=は「諏訪の気温は1980年代を境に一段階上昇しており、大きく冷え込む期間が減少した」と温暖化の影響を指摘する。

 今季の観察は1月5日に開始。同月上旬は最低気温が氷点下6、7度台まで冷え込む日が目立ち、13日には厚さ2~5センチの氷が湖面全体を覆った。全面結氷は3季ぶりとなった。「大寒」の20日、最低気温は観察期間で最も低い氷点下8・4度まで冷え込んだものの、強い風を受けて広範囲の氷が砕かれ、解氷が進んだ。

 その後、日中の最高気温が平年を大きく上回る日が連続した他、1月の降水量45・5ミリのうち40ミリが下旬に集中。夜間の冷え込みで薄氷が湖面を覆う日もあったが、氷が厚みを増すことはなかった。

 諏訪市側湖畔の3日午前6時半の気温は氷点下1・2度、水温は2・9度。周辺に氷は見られず、宮坂宮司は「植物の枝のつぼみも膨らみ始めた。季節の移ろいは確実に来ている」。今季の観察を振り返り、「全面結氷が何よりの喜びだった」と話した。

 観察担当の氏子総代らは当面、天候などの様子を見ながら状況に変化がないか見守る予定。

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