桃の節句に向け、加賀てまりや加賀八幡起上(おきあが)りをイメージした丸形のひな飾りが、加賀てまりと指ぬきの専門店「加賀てまり毬(まり)屋(や)」(金沢市南町)の店頭に並んでいる。朱や緑、青などさまざまな色彩の糸で作った模様が目を引き、図柄の異なる3種類を用意した。
例年は同店の加賀てまり教室に通う生徒らの作品を飾るが、昨年4月から新型コロナウイルスの影響で教室も休止しており、前店長の小出孝子さん(69)や講師を務める作家が自宅で制作した作品を並べた。
小出さんは加賀てまりの中に入った鈴が「良い音で鳴る」ことから、「良くなる」と掛けて縁起物として扱われることに触れ、「早く良い世の中になってほしい」と願いを込めた。4月ごろまで店頭に飾られる。