「信州そば発祥の地」としてPRしている伊那市は、西箕輪の農業公園「みはらしファーム」にある老朽化した水車小屋を改修し、小屋の中に誰でも使えるそばの製粉機を新たに設置した。5日に利用受け付けが始まり、関係者が現地で完成を祝った。
市内の男性から水車の動力を利用する石臼やきねなどを譲り受け、市が1999年に水車小屋を建てた。水車は直径3メートル。老朽化し、石臼での製粉が難しくなったことから、小屋の中に殻が付いたままの「玄そば」を小石などと分ける機械と、製粉機を設置した。事業費は1065万円で、半分を地方創生推進交付金で賄った。
この日は白鳥孝市長が製粉を体験。約2キロの玄そばが15分ほどで出来上がった。市内外の約90人でつくる「信州伊那そば打ち名人の会」の伊藤征勝会長(78)は「自分で製粉すれば最高のそばができると思うので、大勢に利用してほしい」と話していた。
利用時間は午前9時から午後4時半までで予約制。玄そば1キロ当たり200円で利用できる。問い合わせ、予約は公園事務所(電話0265・74・1807)へ。