完成したパンフレットを受け取る提供店舗の店主(左)=白山市美川南町

完成したパンフレットを受け取る提供店舗の店主(左)=白山市美川南町

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美川フグで「おやこ料理」 商工会企画 6店、コースで提供

北國新聞(2021年2月11日)

 白山市美川地域の飲食店6店が10日までに、地元で藩政期から伝わる珍味「美川のふぐの子」とフグの身を使った料理を「ふぐのおやこ料理」と銘打ち、新名物として売り出すことになった。美川商工会がコロナ禍で客足が減っている店を盛り上げようと企画し、提供する店や地元の観光施設を掲載したパンフレットも作った。北陸新幹線敦賀延伸を見据え、フグ料理を誘客の起爆剤に育てたい考えだ。
 「ふぐのおやこ料理」の定義は、美川のふぐの子と県産を中心とした新鮮なフグの身を使い、美川地域内で作られた料理とした。美川漁港でも4~11月の漁期にはフグが水揚げされることから、時期によっては地元産も活用する。
 てっさ(造り)、てっちり(鍋)、唐揚げ、天ぷら、雑炊、ふぐの子アイスなど各店がそれぞれ異なる品を盛り込んだコースを準備し、1人前を3300~1万3200円で出す。
 提供するのは大衆割烹(かっぽう)五展、料理旅館沢のや、鮨(すし)美浜、日本料理幸庵、御料理こめや、なべ長で、いずれも予約が必要となる。
 企画した美川商工会商業部会は昨年10月、部会内に観光委員会を設置。飲食店や菓子店、市観光連盟などの10人が美川の観光振興策を検討し、おやこ料理の提供を決めた。
 商工会によると、美川のふぐの子は認知度が高まり、引き合いが増えている。沢のやの白尾正敏店主(51)は「親子で食べることで、ふぐの子をさらに知ってもらえるのではないか」と期待する。
 制作したパンフレットはA4判8ページで、美川仏壇をイメージした黒色を基調に金色の文字とし、ふぐの子を扱っている店舗などを掲載した。3万部を用意し、金沢駅や県内観光施設などに配布する。
 商工会は首都圏の旅行代理店などに「おやこ料理」を取り入れたプランを売り込むことも考えている。担当者は「美川に足を延ばしてもらえるようにしたい」と話した。

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