長野市の善光寺一帯で11日夜始まった「第18回長野灯明まつり」。新型コロナウイルスの流行が続く中、感染拡大防止のため開催期間は14日までの4日間と例年より短いが、未来への希望をつなぎ、困難に立ち向かう人々を励まそう―との願いを込めた明かりが各所にともされている。
山門(三門)南側の駒返り橋通りには、コンテストに応募のあった灯籠が並び、訪れた人たちが一つ一つの作品を眺めて写真を撮っていた。疫病を退けるという妖怪「アマビエ」をモチーフにした作品も。各宿坊は特別拝観などを行い、蓮華院の蛇の目傘のライトアップや、ろうそくの明かりがともる常智院のクレヨンアートキャンドル展などが写真愛好者らの人気を集めていた。
山門は医療従事者に感謝の気持ちを示す青色にライトアップ。付近には切り絵作家柳沢京子さんの「早く、子どもたちに 普通の日々を」と題した大灯籠も展示した。大灯籠は例年、長野駅前に飾るが、今回は感染防止対策で開催範囲を縮小したため境内に置いた。
まつりに初めて訪れたという佐久市の主婦荻原のりこさんは「新型コロナの(流行が続く)中で気持ちもふさぎ気味だが、元気をもらった」と笑顔で話した。