柳氏の施設が整備される見通しとなった市西町教育研修館=西町三番丁

柳氏の施設が整備される見通しとなった市西町教育研修館=西町三番丁

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柳宗理氏の資料 金沢市が展示施設整備

北國新聞(2021年2月17日)

 市と金沢美大は16日までに、日本を代表する工業デザイナー柳宗理(やなぎそうり)氏の資料を保管・展示する柳宗理デザインミュージアム(仮称)を、西町三番丁の西町教育研修館で整備する方針を固めた。金沢美大は昨年、柳氏の資料を保管する柳工業デザイン研究会(東京)から資料約6700点の寄贈で合意している。企画展の開催を通じてデザインの魅力を発信する。
 新年度予算案にミュージアムの基本構想策定費340万円を盛り込む。
 金沢美大は尾張町2丁目に柳宗理記念デザイン研究所を設けているが、スペースが小さいことから企画展などは開催しにくい。このため、展示・保管機能を大幅に拡充したミュージアムへ移転する。
 柳氏は金沢美大の特別客員教授を務め、代表作の椅子「バタフライ・スツール」の初期試作品や1964年東京五輪の聖火運搬用コンテナを含む作品などが2012年に同大に寄託されていた。製品開発に向けて作った模型や設計図もあり、デザイン資料としてかなり価値が高いという。
 市と金沢美大は新年度、デザイン業界などの有識者を交えた検討会議を設置し、施設の概要や必要な機能、運営・活動方針などを検討する。オープン時期は未定。
 西町教育研修館は1952年に完成し、鉄筋コンクリート地上3階、地下1階建て。以前は旧県繊維会館として利用されていた。金沢生まれで文化勲章受章者の建築家、谷口吉郎氏が設計した。

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