約80年前に旧陸軍の大型輸送機が新潟・福島県境に墜落した事故に関する資料展が、新潟県魚沼市虫野の伊米ケ崎公民館で開かれている。墜落機の破片や当時の記録などを展示しており、極寒の山中で7人が亡くなった悲劇を伝えている。
事故は1938年2月、旧ソ連との軍事衝突を想定した耐寒テストで飛行していた輸送機が、銀山平上空で暴風雪に遭い墜落。墜落の衝撃とその後の寒さで全搭乗員が命を落とした。
展示は事故の記憶を受け継ごうと同館が企画。以前特別展を開いた湯之谷公民館から資料を借りた。ばらばらになった墜落機の破片約20点や、現在も残骸が点在する現場の写真、当時の捜索記録などを紹介している。
鎌田惣吉郎館長は「貴重な資料を少しでも展示することで、地元の出来事を風化させないようにしたい」と話した。
地元の画家、髙橋正則さんの油彩画展も開いている。いずれも入場無料。25日まで。平日の午前9時~午後4時。