きふねの「桐たんす御膳」。店内は組子で飾り、加茂市名産の桐たんすや木工製品をPRする=同市穀町

きふねの「桐たんす御膳」。店内は組子で飾り、加茂市名産の桐たんすや木工製品をPRする=同市穀町

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職人の技光る「桐たんす御膳」 加茂・日本料理きふね

新潟日報(2021年3月29日)

 新潟県加茂市穀町の「日本料理 きふね」が、たんすを模した桐箱に季節の料理を詰めた「桐たんす御膳(ごぜん)」の提供を始めた。店内は、地元の職人が手掛けた組子で装飾し、リニューアル。新型コロナウイルスの影響で売り上げは落ち込んでいるが、市名産の桐たんすや「木工のまち」の魅力を発信し、地域を盛り上げたい考えだ。

 きふねは1969年、食堂として創業。加茂山公園や青海神社の向かいにあり、現在はレストランと宴会場を備える。

 売り上げ減少の打開策を模索する中、若おかみの佐藤梢さん(40)が嫁いだ10年前に「たんす御膳」がメニューにあったことを想起。夫で料理長の康夫さん(41)と「厳しい状況だからこそ挑戦しよう」と復活を決めた。

 当時は、桐製ではない大手食器メーカーの容器だったが、今回は地元の野本桐凾(はこ)製作所(青海町2)に開発を依頼。打ち合わせと試作を重ねて完成した。

 御膳の天板は、たんすの正面部分に使う最高級の「正目(まさめ)」を張り合わせた市松模様。上段には焼き魚や揚げ物、前菜など季節の味を盛り、下段には旬菜ちらしと炊き込みご飯。他に、特製の「和三盆ぷりん」などが付く。

 また、1階レストランを改装。びょうぶを企画製造する大湊文吉商店(秋房)の組子の間仕切りや天井照明で飾り付け、感染対策をしつつ木工職人の技が感じられるようにした。

 佐藤さん夫妻は「これからは加茂山の桜や雪椿が咲くいい季節。加茂を楽しんでもらい、御膳で職人の桐たんすを肌で感じてほしい」と呼び掛けている。

 桐たんす御膳は2500円。1日10食限定。2日前までに電話で予約する。問い合わせはきふね、0256(52)2340。

詳細情報

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日本料理 貴布禰(きふね) – 加茂山公園目の前大阪高麗橋吉兆本店やフランス ホテル・リッツ・パリで修業した若き料理長の四季折々の旬の味をご堪能 https://www.nihonryori-kifune.co.jp/
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