4月から出荷する箱に貼り付けるロゴマーク=小松市安宅町

4月から出荷する箱に貼り付けるロゴマーク=小松市安宅町

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安宅産ロゴでPR 石川県漁協小松支所 漁師減、定置休漁、コロナ三重苦でブランド化

北國新聞(2021年3月31日)

 石川県漁協小松支所は4月から、安宅漁港で水揚げされる魚介類をブランド化する取り組みに乗りだす。これまで安宅産と特に明記してこなかったが、武蔵坊弁慶などのイラストを入れたロゴマークを作り、箱に貼り付けて出荷する。漁師の減少、定置網漁の休漁、新型コロナの三重苦で水揚げ量は最盛期の2割まで落ち込んでおり、小松の「海の幸」の魅力を周知し、販路拡大を狙う。
 ロゴマークは安宅が舞台の歌舞伎「勧進帳」にちなんだ弁慶をはじめ、港や魚のイラストを力強く描いた。「小松 安宅港」「こころ、大漁」の文字も入れ、地元らしさを全面に押し出した。
 小松支所によると、安宅漁港で水揚げされた魚介類は主に南加賀公設地方卸売市場(同市)と金沢市中央卸売市場に出荷しているが、これまで安宅漁港産と明記したり、シールを貼ったりすることは特になかったという。
 安宅漁港は1988(昭和63)年に開設され、これまで定置網漁や刺し網漁でとれるカレイやイカなどを主な収益源としてきた。
 しかし、組合員が漁港開設時の約6割となる42人まで減り、2015年6月からは手取川の濁水の影響で定置網漁を休漁した。その上、コロナ禍で飲食店向けの取引が減り、漁獲量は最盛期の95年1~12月の191トンに対し、2019年度(同年4月~昨年3月)は35・6トンまで落ち込んだ。
 今年度の漁獲量は回復傾向にあるが、ブランド化で苦境に立ち向かうことにした。マークの製作には小松市の助成を受けた。
 森田誠運営委員長は「安宅産の魚介類の価値や認知度を高め、売り上げの確保に努めたい」と話した。

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